アルミ箔の世界 HOME > アルミ箔こんな所で大活躍 >見えないところで活躍するアルミ箔:アルミパッケージの「気密性」「安全性」
休日のリビングでくつろぐリラックスタイムに一杯のコーヒー。出勤前のひととき、コーヒーで一息入れる貴重な時間。我が家で飲むコーヒーは、その時どきに応じて適度の刺激と安らぎを与えてくれます。
コーヒーの商品化技術の進歩で、家庭で楽しめるコーヒーの味がどんどんおいしくなり、それとともに近年、日本でもコーヒー好きが増えています。(IOC統計から。別表参照)
ちなみに、2008年における日本のコーヒー輸入量は、生豆換算・約42万3千トンで、1990年比1.3倍に増加しています。(財務省通関統計)
ちなみに、2008年における日本のコーヒー輸入量は、生豆換算・約42万3千トンで、1990年比1.3倍に増加しています。(財務省通関統計)
スーパーの食品売場の一角にはコーヒー商品がズラリ。
煎りたて、挽きたての鮮度を保ち、その香りと味をパッケージの中にしっかり閉じ込め、消費者に届けることがコーヒー商品に必須の条件といえます。そのパッケージ(包装)材料に、バリア特性に優れたアルミ箔が最適な素材としてフルに活用されています。
コーヒーにとって最も苦手なのが、空気中の酸素。コーヒーは煎った豆の状態でも、挽いて粉になった状態でも、空気中の酸素に触れることで酸化し、劣化が進んでいきます。また湿気や直射日光なども味わいに悪影響を及ぼします。
したがって、家庭用に市販されるコーヒー商品のパッケージは、充填されたその時から空気に触れないようにしなければなりません。
したがって、家庭用に市販されるコーヒー商品のパッケージは、充填されたその時から空気に触れないようにしなければなりません。
そこで登場するのが、あらゆる包装材の中で空気や光を通さない、高度なバリア特性を持つアルミ箔です。プラスチックフィルム、アルミ蒸着フィルムなどは時間とともにわずかずつ気体が透過し、光も通しますが、アルミ箔は自由なデザインに包装できる素材としては、ほぼ完璧な密閉性を確保できる最適な材料なのです。
コーヒー商品の大手メーカーに、鮮度保持のためのパッケージについてお訊ねしました。
コーヒー商品の大手メーカーに、鮮度保持のためのパッケージについてお訊ねしました。
味の素ゼネラルフーヅ(株)(略称AGF)では、1960年(昭和35年)にインスタントコーヒーの第1号商品、「マックスウェル・インスタントコーヒー」(ビン入り)を発売した当初から、内蓋のキャップシールにアルミ箔を採用し、今日に至っています。
UCC上島珈琲(株)は、1970年(昭和45年)にレギュラーコーヒーの製造会社を設立。日本で初めて真空包装のレギュラーコーヒーの生産を開始した当初から、アルミ箔のパッケージを採用しました。
両社ともに商品のパッケージングには、こだわりを持っており、
「消費者にとっての使いやすさ、ユニバーサルデザイン、ひと目でわかるデザイン、丈夫さ、保存に適したバリア性の高さを、特に重視」(UCC)
「密封性(シール性・バリア性)、外観、使い勝手。及び環境対応を重視」(AGF)
などが重視ポイントとなっています。
UCC上島珈琲(株)は、1970年(昭和45年)にレギュラーコーヒーの製造会社を設立。日本で初めて真空包装のレギュラーコーヒーの生産を開始した当初から、アルミ箔のパッケージを採用しました。
両社ともに商品のパッケージングには、こだわりを持っており、
「消費者にとっての使いやすさ、ユニバーサルデザイン、ひと目でわかるデザイン、丈夫さ、保存に適したバリア性の高さを、特に重視」(UCC)
「密封性(シール性・バリア性)、外観、使い勝手。及び環境対応を重視」(AGF)
などが重視ポイントとなっています。
コーヒーのパッケージにアルミ箔を採用した理由について改めて確認しました。AGF、UCCの両社とも、第一に「空気・水などを通さない密封性(防湿・保香)」が必須であるとし、「毒性がなく、安全な素材である」ことも同列に重要(AGF)という考え方を挙げられました。
その他、「錆びや腐食に強い、材質の安定性」「光(紫外線・赤外線も)を通さない」「樹脂フィルム、紙などとの複合がしやすい」「印刷・着色などデザイン加工がしやすい」「取り扱いに便利なパッケージ設計に適している」なども重要で、また、「美しい光沢」も大きなメリット(UCC)と評価されています。
その他、「錆びや腐食に強い、材質の安定性」「光(紫外線・赤外線も)を通さない」「樹脂フィルム、紙などとの複合がしやすい」「印刷・着色などデザイン加工がしやすい」「取り扱いに便利なパッケージ設計に適している」なども重要で、また、「美しい光沢」も大きなメリット(UCC)と評価されています。
コーヒー商品の賞味期限は、レギュラーコーヒーが発売後1年~1年半。インスタントコーヒーでは3年までくらいの長期保存を想定したものと、1年程度の比較的短期間を想定したものがあります。短期保存では、包装材料にアルミ蒸着フィルムを使用したものも発売されていますが、長期保存では、ほとんどの商品でアルミ箔(樹脂フィルム、紙などとのラミネート材)が使用されています。
<アルミ箔包装の主な商品例>
・UCC: | UCC・JAPAN PREMIUMシリーズ(真空包装・袋) |
UCC・オリジナルブレンドVP230g(真空包装・袋) | |
UCC・モカブレンドVP230g(真空包装・袋) | |
UCC・スーパーアロマ・ブルーマウンテンブレンド(真空包装・袋) | |
UCC・スーパーアロマ・有機栽培珈琲(真空包装・袋) | |
*上記のUCC商品は、いずれもレギュラーコーヒー。 | |
・AGF: | MAXIM/Blendy・インスタントコーヒー(詰め替え用・袋) |
MAXIM/Blendy・インスタントコーヒー(ビン入り・内蓋シール) | |
MAXIM・カフェメニューシリーズ(スティック・袋) | |
Blendy・スティックカフェシリーズ(スティック・袋) | |
MAXIM・レギュラーコーヒー(真空包装・袋) |
AGF社では、2002年にビン入りインスタントコーヒー(MAXIM/Blendy)の"詰め替え用袋入り商品"をいち早く導入しました。軽く買い物に便利で、ゴミの処理が簡単、環境負荷の低減にも役立つとして好評のようです。同商品は2009年6月、(財)日本環境協会が実施する「エコマーク」を「食品粉末製品」として、業界で初めて取得しています。
また2009年には、紙製円筒の内部をアルミ箔で覆った、インスタントコーヒーの詰め替え容器が包装業界で表彰されるというニュースもありました(6月)。
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やはり、「紅茶派」のイギリスを除いて、欧米諸国でコーヒーが好んで飲まれていることがわかります。
日本は欧米と比べるとやや少なめ。日本には「緑茶」という伝統飲料があることも、その要因の一つと思われます。
(社)全日本コーヒー協会の調査によると、一人が1週間に飲むコーヒーは、平均で約10.5杯。年を経るとともに飲む回数が増える傾向にあり、ミドル、仕事盛りの人たちに最も愛されています(2008年)。
その10杯余りのコーヒーを「どこで」飲んでいるかでは、「家で」が1週間に6.5杯、「職場や学校で」が2.8杯、「喫茶店やレストラン等で」が0.3杯となっております。
またコーヒーの種類では、インスタントコーヒーが4.5杯と増加傾向にあり、レギュラーコーヒーが3.2杯と前年(3.7杯)より減少しました。(以上、数字は2008年ベース)
またコーヒーの種類では、インスタントコーヒーが4.5杯と増加傾向にあり、レギュラーコーヒーが3.2杯と前年(3.7杯)より減少しました。(以上、数字は2008年ベース)
【情報提供ご協力】 | 味の素ゼネラルフーヅ株式会社 |
UCC上島珈琲株式会社 | |
社団法人全日本コーヒー協会 |