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アルミ缶取材レポート

もっと自由に日本酒を楽しんでほしい
日本酒ボトル缶のニュースタンダードを目指す

「HITOMAKU」の誕生のきっかけは何だったのでしょうか。

私が大好きな日本酒を飲んで欲しいと思ったのが始まりです。それと、外飲みが中心となっている中、コロナ禍で深刻な打撃を受けている日本酒業界をなんとかしたいという思いもありました。日本酒は、一般的にハードルが高いイメージがありますよね。家飲みでもどの蔵のものを選んで良いのかもわからないし、少しだけ飲みたくても酒屋では一升や四合など量の多い瓶しか売られていない。そこで、もっと自由に自分の感情やシチュエーションに合わせて日本酒を飲むことができるよう、この日本酒ボトル缶を考案しました。
ブランドネームは、舞台や映画のシーンに例え「HITOMAKU(一幕)」とつけました。日本酒を日常のさまざまなシーンで飲んで欲しいという想いを込めています。

アルミボトル缶を採用した理由を教えてください。

どうしたらさまざまなシーンで気軽に飲んでもらえるか、日本酒ファンや蔵元の人たちなどに意見を伺ったところ、「一合のカップ酒をバージョンアップさせる」という意見が印象に残りました。カップ酒は少量でどこでも飲むことができますが、重いし、一度開封したら飲み切らなくてはなりません。また、若者にはラベルや日本酒そのものの持つヘビーなイメージがあり、手が出しにくい。そこで、「飲み切れる量」「そのまま飲める」に加え「小さくて軽い」「環境に優しい」ものを探したところ、理想的なフォルムの180ml(一合)アルミボトル缶が見つかりました。蔵元にも「これなら新しい日本酒ができそうだ」と賛成していただきました。
アルミボトル缶なら軽く、落としても割れにくいうえ、リサイクル性も優秀です。さらに、遮光性が高く長期保存が可能で、フタ付きなので少しずつ飲みたい時に便利です。また、パッケージングで360度全てにデザインを入れることができるので「SNS映え」する、これまでになかったスタイリッシュさを表現できました。ポケットに入れて持ち歩くのにもちょうどよく、若い人たちにもアピールできる「持っているだけでかっこいい!」という新時代の日本酒に相応しいビジュアルになったと思います。

現在販売されているシリーズは、
どのような特徴やこだわりがありますか。

第1弾は感情に合わせて飲むことをテーマにした「CHALLENGE BLUE」と「HAVEFUN RED」の2つを発売しました。
はじめに「挑戦したい」や「楽しみたい」といった感情を製品のテーマとして設定しました。蔵元には、各テーマの酒がどんな味なのかを言語化し、それに合った酒を醸造してもらいます。次に、ボトルデザインのため私たちのイメージをさらに高めて表現してくれるアーティストを探しました。そして蔵元とアーティストで世界観を共有しながら完成させていきました。
第2弾はシチュエーションに特化した「GAMING RAINBOW」を発売しました。実は私は大会を主催したこともあるほどゲーム好きなので、ゲームをしながら日本酒を飲む楽しさをぜひ皆さんに知って欲しいと思い、このゲーム専用日本酒を企画しました。こだわりも山ほど詰めており、例えばこれを飲んでからゲームをしても差し支えないよういつまでも口に残らずキレをよくし、疲れた脳を癒すよう甘さを強くしています。直接缶から飲むことも考え、アルコールも若干弱めです。

これからの展望を教えてください。

昨年、「ルクセンブルク酒チャレンジ2022」という国際大会で、初出品した「GAMING RAINBOW」がベストデザイン賞と銅賞をW受賞しました。デザイン賞は自信がありましたが、味も評価いただけたことはうれしかったですね。
自分にとって「HITOMAKU」は、日本酒のボトル缶を様々なシーンで飲むようになるという「日本酒の将来像」を目指したものであり、今後、発売済みのものを含め7種類ほどを構想しています。シチュエーションは映画や読書中など、これまで飲み物はあっても日本酒はなかったシーンを考えています。蔵元の皆さんにも「HITOMAKU」の挑戦を見て、新しい日本酒づくりのヒントとしてほしいですね。今後は、国内でも海外でも、日本文化としての日本酒の持つ価値がさらに高まるといいと思います。

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