アルミニウムの特性(4)
10.毒性がない
アルミニウムは、無害・無臭で衛生的。万−なんらかの化学作用で金属が溶出したり化合物をつくったとしても、重金属のように人体を害したり土壌をいためたりしません。この特性を生かして、食品や医薬品の包装、飲料缶、医療機器および家庭用器物などで広く使用されています。
薬品包装

11.美しい
アルミニウムは素地のままでも実しい金属ですが、陽極酸化皮膜処理(アルマイト処理)などさまざまな表面処理を施すことによってより美しくなり、また表面を硬くしたり、防食効果を高めたりすることができます。陽極酸化皮膜処理の際に自然発色や電解着色などによってアルミニウムに多彩な色をつけることが可能であり、建築外装や包装材などデザイン性が強く求められる分野に最適の材料です。
金沢駅大屋根写真

包装容器の多様化を支えるアルミニウムはく

食品や医薬品の包装に、多くのアルミ箔が使われていることにお気づきですか。
紙のように薄いアルミ箔は、毒性がなく腐食しにくいためたいへん衛生的で、また他材料と接合しやすいので、フィルムと貼り合わせて複合材にすることができます。表面が美しく、しかも気密性が高いため食品や医薬品の品質を守ることができます。

12.鋳造しやすい

アルミニウムは融点が低い、溶けた状態でも表面が酸化皮膜で覆われガスを吸収しにくい、湯流れがよいといった性質をもっています。このため薄肉の鋳物や、複雑な形状の鋳物をつくることができます。アルミ鋳造品はピストン、シリンダーブロック、ホイールなどの自動車部品、また各種産業機械部品など幅広い分野で使用されています。

カメラボディ

13.接合しやすい
溶接、ろう付け、はんだ付け、電気抵抗溶接、リベット接合、接着など、さまざまな方法で容易に信頼性の高い継手が得られます。これらの接合技術の進歩はめざましく、より多くの分野で設計と施工の合理化を実現します。
ストーンパネル

14.真空特性がよい
アルミニウムを真空装置の材料に使ったとき、ガス放出率が非常に小さく真空到達性能が他の材料に比べてたいへんすぐれています。
そこで、各種の高真空ポンプや配管、高真空半導体装置、理化学実験装置などに活用されています。
半導体製造装置

15.再生しやすい
アルミニウムは他の金属と比ペると腐食しにくく、融点が低いため、使用後のアルミ製品を溶かして、簡単に再生することができます。しかも二次地金(再生地金)をつくるのに必要なエネルギーは、新地金をつくる場合と比べてわずか3%ですむといわれています。
また品質的にも、新地金とほとんど変らないものが製造できるため、たいへん経済的な材料だといえます。
とくに飲料缶では、空き缶を回収し再資源化しようというリサイクル運動が全国各地で行われており、省資源・省エネルギーを果すとともに、地球環境保護の推進にも大きな役割を担っています。
このことは、今後ますます増加するアルミ需要に対する安定供給の大きな助けになります。
アルミ缶スクラップ

 
 
 
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