アルミニウムの製造工程
ボーキサイト→アルミナ
アルミニウムの原料は、ボーキサイトと呼ばれる赤褐色の鉱石で、これから水酸化アルミニウム、アルミナなどになり、最後に銀色のアルミニウムがつくられます。
現在、アルミナは1887年にオーストリアの化学者カール・バイヤーが発明したバイヤー法(湿式アルカリ法)によって製造されています。その工程はつぎのとおりです。
粉砕されたボーキサイトにか性ソーダなどを混合し加圧加熱すると、ボーキサイト中のアルミナ分が溶け出してきます。この中から、溶けない不純物を除去したあとかくはん、冷却すると、水酸化アルミニウムの結晶が析出してきます。この結晶を真空ろ過機により取り出し、約1000℃前後の温度で焼成すると、純白のアルミナ(Al2O3)が誕生し、つぎにアルミニウムの電解製錬工程へと送られます。

水酸化アルミニウムとアルミナ
水酸化アルミニウムとアルミナは白い粉末で、アルミニウムの原料としてだけではなく化学工学、窯業などさまざまな用途に使用されています。
水酸化アルミニウムは結晶水を含み、約200℃から脱水分解を開始する性質を持ち、また酸やアルカリに溶けやすいなどの特徴があることから難燃化剤や工業用化学薬品の原料として広く使われています。またアルミナは、水酸化アルミニウムを焼成してつくられるもので、たいへん硬い、融点が2050℃と高い、電気絶縁抵抗が大きい、化学的に安定しているなどの特徴があり、研磨剤や耐火物、セラミックスなどの原料として使われています。このほかにも、身近な生活の中でもいろいろな形で使われており、そのおもなものは次のとおりです。
●飲料水: 水道水の濁り除去用無機凝集剤 〈水酸化アルミニウム)
●歯 磨: 混合される研磨剤(超微粒・高白色水酸化アルミニウム)
●洗 剤: 無リン洗剤用合成ゼオライトの原料〈水酸化アルミニウム)
●キッチン: 人造大理石の原料(高白色水酸化アルミニウム)
●自動車: スパークプラグの碍子部の原料(ローソーダアルミナ)
●OA機器: lCパッケージの原料(ローソーダアルミナ)
  水酸化アルミニウムやアルミナはアルミニウム製錬以外の用途が年々広がっており、現在では世界の全生産量の約10%がこのような用途に使われています。


 電解炉

アルミナ→アルミニウム
現在最も経済的にすぐれた工業的手法として、世界中で採用されているのがホール・エルー法(1886年発明)と呼ばれる電気分解による製錬法です。その工程は以下のとおりです。
まず、アルミニウムの酸化物であるアルミナを、氷晶石やふっ化アルミニウムを高温で溶かしたものに混合します。これはアルミナの融点が高いため、電気分解が可能な温度(約1000℃)で溶解させるためです。これを電解炉に入れ、電気分解によって還元すると、アルミナはアルミニウムと酸素とに分解され、溶けたアルミニウムは、電解炉の底にたまります。
この溶けたアルミニウムを取り出し、保持炉に移して必要な成分・純度に調整し、用途に応じてインゴットあるいはスラブ、ビレットに鋳造されます。
インゴットは、アルミニウムの新地金と呼ばれ、スクラップから再生した二次地金(再生地金)と区別しています。


 
 
 
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