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職人の技と最新技術で輝きを増すアルミ箔

皆さんは「アルミ箔」と聞いて何をイメージされますか。食材を包んで調理するホイル焼きでしょうか。それとも、食品やお菓子、薬の包装パッケージを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。防湿性・断熱性・防錆性などに優れたアルミ箔はさまざまな分野で活用されていますが、今回はアルミ箔の“見た目”を活かした製品をご紹介します。

作品作りに欠かせない素材「アルミ箔」
箔で美しい文様を作り出す駒澤徹さん
(写真提供:山中商工会)

箔工芸家の駒澤徹さんにとって、アルミ箔は作品作りに欠かせない大切な素材です。駒澤さんは石川県を拠点に、漆器やガラス、陶磁器などの器やオーナメント* にアルミ箔や金箔などで装飾を施した作品を制作。これまでに80点を超える作品が工芸展で入賞・入選を果たし、アルミ箔などで作る文様の美しさが高く評価されています。
 駒澤さんが、箔に興味を持ったのは約20年前の90年代はじめ頃のこと。さまざまな箔で試行錯誤を重ねた結果、アルミ箔や金箔で美しい文様を作り出す独自の技法「貫入(かんにゅう)加工」を完成させました。
 一般的に「貫入」というと、焼き上がった陶磁器の表面に表れる釉薬(ゆうやく)のひびのことを言います。これに対し、駒澤さんの独自の「貫入加工」は、箔を使って釉薬のひびのような文様をつくる特別な技法です。その技について詳しく聞きたかったのですが、残念ながら“企業秘密”ということでした。
*室内に置く装飾品

アルミ箔は金箔より厚みがあるので、扱いはやさしいが美しい文様を出すのは難しく、そこは腕の見せどころだと言います。そして、アルミ箔の艶をあえて落とし、上品な艶に仕上げるのも駒澤さんの作品の特徴です。*画像をクリックすると拡大します

五彩貫入紋鉢

ガラス製で外面は貫入加工で、アルミ箔で文様を作り、五つの色彩で色づけをしています。縁は金箔を用い、内面全体をアルミ箔で貼り、さまざまな色の塗料で円が描かれています。コンパスで書いたような円は、1つ描くのに40分ほどかかるといいます。

五彩貫入紋皿

表面が二重構造のガラス製の平皿です。下部はアルミ箔で全体を覆い、上部は五つの色とアルミ箔が組み合わさり、駒澤さんの独自の技法で文様を作り出しています。2005年の伝統工芸展で入選した作品。伝統的な色彩と、現代的な文様が高く評価されました。

有名ブランドの陶器の植木鉢カバーに、駒澤さんが装飾を施した作品。作品名はなく、花器をイメージして制作。立体的な模様の部分には、すき間ができないようにアルミ箔を丹念に貼って仕上げています。平面の文様は、貫入加工によるもの。

富来郎(ふくろう)

九谷焼の本体に純金箔などの箔を用い、漆芸の技法で仕上げたオーナメント。目と足の部分にアルミ箔を用いています。

フリーカップ

木製のカップで、2007年のテーブルウェア・フェスティバルで入選した作品。カップの内側と表面の縞にアルミ箔を使用。ポップな色のカップにアルミ箔のラインがアクセントに。駒澤さんが作品にアルミ箔を多用するのは、その防錆性も魅力のひとつだと言います。

アルミ箔で美しい文様を作り出す

つづいては、華やかで落ち着いた「和の表情」を空間に与える装飾性の高いガラスブロックのご紹介。

ガラスブロックは、内部が中空の四角いガラス製建築用素材です。上の写真は、ガラスブロックの中空部に箔加工を施して薄板ガラスを挟み込んだタイプの「金箔シリーズ」。使用されている箔は、アルミ箔(貫入)、本金箔(フレーク・貫入)、シャンパンゴールド(フレーク)の4種類です。アルミ箔は、華やかさと渋さが共存した質感が、空間の個性的なアクセントをもたらしています。

*画像をクリックすると拡大します

プレーン ガラスブロックの内外面ともに平滑で、光を真っ直ぐに通し、アルミ箔のテスクチュアが美しく見える。

たまゆら ガラスブロックの内面が波状になっており、透過する光を微妙に散乱することで、アルミ箔に表情を与えることができる。

このガラスブロック「金箔シリーズ」は、今から数年前に開発が始まり、今年2012年2月に製品化されました。当時話題になった銀座の商業施設には、合わせガラスに金箔が挟まれた製品が使われていましたが、ガラスブロックでもこうした装飾が施せるのではないかと考えました。
ちなみに、この薄板ガラスに箔を貼り付ける技法は、石川県にある企業の協力を得ています。石川県といえば、伝統的な漆器などの箔貼り技術が有名ですね。

アルミ箔の美しさを活用

職人や企業の高い技術によって作られたアルミ箔の“見た目”を活かした作品と製品をご紹介いたしました。身近なところでは、結婚式のお祝いに欠かせないご祝儀袋の水引などもアルミ箔が使われています。アルミ箔の美しい光沢がご祝儀袋を引き立てています。アルミ箔は実用的な活用だけでなく、見た目の美しさを活かした使われ方もあるのですね。

取材協力:
箔工芸家 駒澤徹さん
日本電気硝子株式会社 / 電気硝子建材株式会社

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